ムッキーの初老日記セレクト

あの頃と今とネットレトロな日記。

ハマ子の事情。

 

先日、友人のゆかりと、ウォーキング後にハローワークへ行ってきた。最近は二人とも、もっと本腰を入れて仕事を探そうと、よくハローワークに通っている。

もちろん二人とも真剣に探している。
だが、こんな時にも「オモシロイモノ」を探してしまうのは、もうサガとしか言いようがない。 

 

今回も、求人の中に面白いものを見つけた。
企業名が並ぶ中、ひときわ異彩を放っていたその求人は――個人名だった。 

 

津田 ハマ子(仮名)

 

彼女は家の掃除や料理などをしてくれる人を探していた。
週に3日、1日5時間の仕事で、時給もなかなかいい。

求人票に記載された情報から、ハマ子は老未亡人でお金持ち、
広い敷地のお屋敷に一人暮らしだということがわかる。

 

帰りの車の中で、ハマ子の話になった。

 

 

ゆ「あ、私もそれ見た。ハマ子。でもさ、5時間労働で休憩ゼロだったよ。
  すごくコキ使われそう。」

 

ム「いやいや、わからんよ。もしかしてすごく気さくないい人で、
  “ちょっとひと休みなさいな、美味しい大福があるのよ”

  なんて、高級和菓子を出してくれてさ。
  おしゃべり相手だけで1時間とか。」

 

ゆ「あ、それもありえるね。
  “掃除はそれくらいにして、お話しましょうよ”なんて。
  ヨメの悪口とか聞かされるのも、仕事だと思えばオイシイね。」

 

ム「だろ? “一人じゃ食べきれないから持って帰りなさいよ”って、
  生ハムとかメロンとかカニ缶とかくれるかもよ。
  なにせ金持ちだからね。」

 

ゆ「やっぱり金持ちといえばその3つだよね(笑)
  もしかして気に入られて、遺言で遺産100万くらいくれたりして。」

 

ム「いやいや、もっと気に入られて“養女になってくれ”とか。」

 

( ^□^)( ^□^)まっさかー!ははははは!


ム「……ああ、でもいいことばかりじゃなさそうだな。」

 

ゆ「ん?なんで?」

 

ム「ハマ子ももう高齢だからさ。ある朝いつも通り仕事に行って

  どこにも姿がなくてさ、“奥さま〜?”なんて探したら、
  脱衣所あたりで前のめりにコト切れてたりしたら……もう大変だよ。」

 

ゆ「疑われちゃうね。第一発見者だ。」

 

ム「だろ。やっぱりダメだな。」

 

ゆ「うん、やめよ」

 

はじめから応募する気などなかったくせに、
ここまで話を膨らませる。

 

われら、憶測仲間。

 

 

(2008年9月 記)

 

 

【後記】
あの頃は完全にネタとして笑っていたハマ子だが、
今ならまた違った見方をすると思う。
もし、今またハマ子的求人を見かけたら、
間違いなく私は飛びつく。

ハマ子は母くらいの年齢だろうし

私もハマ子の娘くらいの年だろう。


30代の頃は、80代のハマ子は少し怖い存在だったが、
今なら、母だと思えばどんとこいである。


ハマ子フォーエバー。